食べることが大好きだから。

店主のメタボ脱却記

大病もせず、すくすくと育った48歳です。子供の頃から食べるの大好き。

子供って、意外と「自分が太っている」って気づかないですよね。個人差はあるでしょうが、痩せ信仰が幅を利かせる現代と違って昭和の子供ですから、「大きくなれよ〜○大ハンバーグ。」的な価値観の中で生活していて、私がやっと自分の肥り具合に気づいたのは小学校1年生の時でした。

転校した先の小学校の体育の授業、子供達はしゃがんで何かを待っていたのですが、

しゃがんだ時に膝の横にはみ出ているお肉がどう考えてもクラスの誰より自分の持ち物がデカい。たっぷり。ていうか肉自体あんまりない子もいるんだな。アレ?もしかして?私は太っている子供なの?

あまりに衝撃的だったので、40年以上たった今もこんな風にはっきりと記憶しています。身体検査でよく見るローレル指数ってヤツは、ずーっと普通と肥満の中間のまま、思春期に突入しました。

お年頃になるとダイエットを繰り返す日々。粉ミルクダイエット、りんごダイエット、あれこれあれこれ…

恋をすれば勝手に痩せ、気分が安定してはまた太り。人生のほとんどは「小太りの人」として 生きてきた私。

40代に入ると、痩せることによって皺が増えるのが怖いのと、ますます食べるのが楽しくなったこと、いまさら痩せてどうする?という開き直り、ゴージャスなマダムへの憧れなどがないまぜになり最早ダイエットなど必要ない!一生小太りのまま生きてやる!という気持ちが強まり、食べたいものを食べたいだけ戴くという生活を送りました。

転機が来たのは結構最近のこと、今年の3月です。

肌寒い朝、犬の散歩中に鼻水が垂れて来てしまい、「いやなんぼオバさんでも鼻垂らして歩いてるのはちょっと」と足早に家路についていた時。鼻水は地面にまで落ちてきました。垂れすぎだろ!と目をやると鼻水が赤い。赤い?あれ鼻水じゃない?ていうか鼻血?見る間に鼻血の洪水です。何が起こっているのか分からず、犬達も狼狽気味。とにかく鼻血を垂らしながら走って家に戻りました。

湧き出る泉のごとく流れ出る鼻血。まだどの耳鼻科も空いていない。昨今の救急車の濫用問題が頭を掠めるものの、見たことのない出血量になす術もなく、結局救急車を呼んで搬送されてみました。

搬送中に測定された血圧は240。自営業のせいにして長年健康診断をサボってきた自分にはその数値の意味すらわからなかったのですが、救急車の中が静かに凍りついたことだけは感じました。病院につくと、早速先生が止血を始めて下さるのですがなかなか止まらない。え?鼻にこんな圧がかかること人生である?というくらいの圧迫を受け、30分以上かかって止血は完了しました。

その後耳鼻科と内科を車椅子で回り診察。精密検査も受けました。大きな病気はなかったものの、内科の先生が下した診断は…「生活習慣病」。もちろん血液検査の結果も散々で、「ちょっと、体重落とさないと駄目ですね。栄養指導も受けてもらいます。今日は鼻の血管だったから鼻血だけど、これ脳の血管だったら脳内出血だからね。」ひぃ〜脳内出血。

ビビった私は栄誉指導の先生からしっかりレクチャーを受け、この日から肉体改造に挑みました。

長生きは、する気がないのです。独身だから、両親をきちんと送ったらなるべく早くこの世から穏やかにお暇するのが私の理想なのですが、生活習慣病でこんなに大事になり自分もしんどく、いろいろな方に迷惑をかけ余分なお金も出ていく(救急搬送から手厚い看護を受けると、凄い請求が来るぞ!)。何も考えずに食べていたことでこんな目に合うなら、絶対に痩せてやる!生まれて初めて、本気のやる気スイッチオンです。

半年たった今は10kg以上の減量をゆっくりと成功させ、栄養指導の先生にはもう来なくて良しと言われ、BMIは20.3くらい。血圧は薬が効いていて常識の範囲内(家系的に高血圧サラブレッドなのです)。この半年でいろいろ学びました。楽しく痩せられたことが一番の驚きでした。

このブログで、少しずつ経験をお話していくために、今日はこんなお話でした。