苦渋の決断でした、全面禁煙化。

毎度ありがとうございます。

長らく、店内では緩やかな分煙を続けて参りました。

お越し戴いたことのおありの方はお分かりになると思いますが、当店はどっしりした古民家のような造りで、分煙とは名ばかりの緩さでした。

ただ密室感も少ないので、余程満席で喫煙者のお客様が多い時でなければ煙たい感じもあまりなかったと思います。

しかしながら、開業当時と比べるとびっくりするほどお客様の喫煙率は下がりましたね。長年の間に、最初は喫煙されていたお客様が一人、また一人と禁煙に成功して行かれるのを見て来ました。

お酒を飲み、リラックスしてお喋りに興じるひとときにタバコを燻らす楽しみも大事にしたいし、クリーンな空間でお食事を楽しみたいという非喫煙者のお客様の気持ちも軽視できません。

ずっとずっと、分煙で勘弁してください!どなたにも最大公約数的に楽しんで戴きたいから!と板挟み感を携えての営業でした。

この4月から、ついに健康増進法の施行が本格的に始まります。飲食店だけでなく、ほとんどの社会性ある建物の中ではタバコを吸えないことになります。病院や公共施設は言わずもがなです。

既存の飲食店に関しては、経過措置として喫煙可能室としての許可を取って営業する道も残されています。食房まさらとしての当初の希望は、原則屋内禁煙にしてご予約状況に依って喫煙できる日も設ける、という形でした。

必要書類を揃え許可の申請に行きますと、日によって禁煙喫煙の形態を変えることはできないというお達しが出ました。そして一度許可を取れば、廃止の届を提出するまでずっと20歳未満の方は立入禁止になってしまうとも…(喫煙許可室には20歳未満の人を入れてはならないというのが今回の施行での決まりです)。

という訳で喫煙許可を提出することは止めて、4月1日から屋内禁煙化を決めました。

食房まさらの両隣は一般の住宅です。敷地内に喫煙スペースを設置してしまうと、いずれかの住民の方にご迷惑をおかけすることは自明の理です。なのでそれは今後も考えておりません。

またお客様入口付近での喫煙も、出入りする方への影響から避けて戴くこととなります。

いつも、ゆったりとタバコを吸いながら楽しく時に真剣にお話をなさっている常連さんの顔が、ずーっと浮かびます。思いのままに楽しんで戴ける状況をできるだけキープしたかったのですが、今後は飲みながら喫煙できなくてもまさらに行きたい!と思って戴けるように一層努めてまいります。

また、禁煙にしてほしいな〜と思いながら通ってきてくださっていたお客様にはたいへんお待たせいたしましたとしか言えません。引き続き、いえこれまで以上にご愛顧下さいますようお願い致します!

長〜くなりまして、すみません。ホントは、店ごとにスタイルを決めさせてくれる余地を残してほしかったと思っている店主でした。